PICK UP ACTRESS 福本莉子

PICK UP ACTRESS 福本莉子

PHOTO=河野英喜 HAIR&MAKE=くどうあき
STYLING=武久真理江 INTERVIEW=斉藤貴志
衣裳協力=KAMISHIMA CHINAMI、Pretty Ballerinas

 
 

ミュージカル「魔女の宅急便」で
初舞台にして初主演のキキ役

 
 

――映画初出演作の「のみとり侍」が公開されました。時代劇でデビューとなりましたね。

「太秦の方たちがやさしくて、楽しかったです。かつらをかぶるのも着物も初めてでした」。

――町娘役で、おでこを出していました。

「最初はヘンな感じがしたんですけど、だんだん自分で見慣れてきて、前髪も上がりやすくなるんですよね。産毛とか上がりにくかったのが、毎日やっていると、すんなり上がるようになりました」。

――演技で時代劇ならではのポイントはありました?

「やっぱり言葉ですね。台詞にないところで出すちょっとした言葉でも、時代が違うので『これはどうやって言うんですか?』って聞いてました。“お母さん”のことを“母ちゃん”と言ったりするんです」。

――他にも続々と出演作が発表されて、忙しくなってきたんじゃないですか?

「そうですね。『もっと寝たいな』という日は多くなりました(笑)。今は(地元の)大阪で『魔女の宅急便』の歌稽古に入ってます」。


――ミュージカルは「やりたい」と思っていたり、自分が出るイメージはありました?

「いやー、まったくなかったですね。初めて観に行ったのが去年の『魔女の宅急便』で、歌って踊って……というイメージしかなくて……」。

――お客さんとして「魔女の宅急便』を観て、どんなことを感じました?

「最後のキキがトンボを助けるシーンがすごく印象的でした。プロジェクションマッピングとかがあって、ワイヤーで飛んでいたので」。

――そのキキ役を自分が演じると聞いたときは?

「『大丈夫かな?』って心配になりました。うれしかったんですけど、自分がちゃんとできるのか不安が大きくて、『公演まですごく大変になるな』と思いました。去年のキキ役の上白石萌歌さんがすごかったので、プレッシャーもあります」。

――まず大きなリボンを付けてホウキを持って、キキに扮した写真を撮影したんですよね。

「はい。髪型もリボンもかわいくて、気分が上がりました。友だちも『似合ってる』と言ってくれたので、うれしかったです」。

――歌稽古はどんなことをしているんですか?

「基礎の発声練習から始めました。音取りもして、今は実際に歌う曲を練習しています」。

――ミュージカルならではの歌い方も?

「ありますね。話しているように歌うのが、普通の歌と違うところだと思います。私は普段カラオケだと結構裏声で歌うんですけど、ミュージカルでは地声でかなり高いところまで出さないといけないんです。それがすごく難しくて、裏声を使わず地声でどこまで行けるか、頑張っているところです」。


――歌からハードルが高い感じですか?

「そうですね。大変ですけど、地声で高い音がポーンと出たときとかうれしいので、楽しいです」。

――去年の舞台を観て、自分がやるのが楽しみなシーンはありますか?

「パン屋さんでトンボくんと追いかけっこをするシーンは楽しみです。あと、ホウキで空を飛ぶところも。高いところは好きなので」。

――小さい頃にホウキで飛ぶのを夢見たりもしました?

「鳥が飛んでいるのを見て『いいなー』と思ってました。小学生の頃、掃除の時間にホウキにまたがる遊びも普通にしてました(笑)」。

――キキについて「元気で活発な女の子だと感じました。自分とはあまり似ていないかなと思ったのですが」とのコメントがありましたが、莉子さんは元気で活発なタイプではないと?

「そんなに元気ではないです(笑)。でも、友だちと遊んでるときは結構ワチャワチャしているかもしれません」。

――最近、何か盛り上がったことはあります?

「ありました。高校最後の遠足で神戸に行ったんです。中華街、ハーバーランド、カフェ……。すごく楽しくて、はしゃいでました」。

――コメントでは「演出の岸本(功喜)さんにはまっすぐで芯が強いところが似ていると言っていただき、うれしかったです」ともありました。芯の強さは自分でもあると思います?

「うーん……。『しっかりしてるね』とか『周りをよく見てる』とかは言われます」。

――学級委員をやるタイプ?

「去年はクラスの生徒会委員をやりました。友だちと2人で『やってないことをやってみる?』という話になって。文化祭の話し合いのときに2人で前に出て『何をやる?』と決めたりして、大変でしたけど、やって良かったです。うちの高校では2年が最後の文化祭なので」。


――その文化祭で、クラスで何をやったんですか?

「『ハリー・ポッター』の世界を教室に作るということで、ゲームとかいろいろやりました。私はゲームの説明をしたりしました」。

――キキは13歳になって生まれ育った街を旅立った設定ですが、莉子さんは13歳の頃はどんな子でした?

「中1ですよね? たくさんしゃべっていた気がします。今より体力もあって学校で走り回ってました。今は走らなくなって、運動は体育の授業くらいしかしません(笑)」。

 
 

学校では普通に大阪弁で話していて
「ちゃうやろ!」とツッコんだりします(笑)

 
 

――あと、アニメ「ひそねとまそたん」のオープニングテーマとして歌っている「少女はあの空を渡る」のCDも発売されます。歌手もやりたかったんですか?

「歌うことは好きなので興味は少しありましたけど、自分がCDを出すことは考えていませんでした」。

――樋口真嗣監督が「何色も付いていない歌声がほしい」ということで、大京のCMで莉子さんの歌を聴いてオファーしたそうですね。

「『えっ? 私が!?』って、すごくビックリしました。もっと歌のうまい方はいっぱいいるのに、『どうして私なんだろう?』と思いました」。

――あえてボイストレーニングを受けずにレコーディングに臨んだとか。

「練習は『しなくていい』ということで、『強いて言うならレコーディング前にジムで20分くらい走ったり体を動かして、声を出しやすくしてから来てほしい』と言われたので、その通りにジムで走ってから挑みました」。

――初めてCDになるということで、緊張もありました?

「はい。サビ前のメロディが難しくて、サビの後も結構高いところまで行くので、繰り返し歌うと疲れちゃうところもありました。最初はあまり声が出なくて、曲を作ってくださった岩崎太整さんと一緒に歌って声を出すところから始めて、声が出てきたところで録る感じでした」。


――プロモーション動画のレコーディング風景を見ると、直立不動で歌ってました。

「ハハハ(笑)。自然にそうなってました」。

――アニメのオープニングで自分の歌が流れるのも観ました?

「テレビで観ました。画もすごくきれいで歌詞も出ていて『いいなー』と思って、そこに自分の歌が流れていてうれしくなりました」。

――しかし、このアニメも航空自衛隊の物語で、空を飛ぶことに縁がありますね。

「確かに(笑)。私もよく空は見ます。空の写真もたくさん撮ってます。帰り道に月を見たり、夕方の空が好きで家から撮ったり……。フォルダにだいぶ溜まってきました」。

――傑作の写真もあります?

「ハイ! 家の高いところから撮った写真が好きなんですよね。やっぱり夕方の空がいろいろな色が混じっていてきれいです」。

――仕事が忙しくなってきて、学校に行けない日も増えました?

「ちゃんと行ってます。高校3年生になると、英単語とか古文の単語とか、毎日のように小テストが2~3コあるんですよ。それがしんどいです」。


――クラス替えもあったんですか?

「ありました。今回は初めて同じクラスになった子が多いんですけど、人見知りはしないので、普通にしゃべりかけています。今まで話したことがなくて、話せるようになった子もいます」。

――高校最後の年ですね。

「すべての行事が最後になるので、文化祭は3年生はないんですけど、体育祭、合唱祭、お泊まりの行事と楽しめたらいいなと思います」。

――体育祭ということでは、運動神経はいいんですか?

「普通です。めちゃめちゃ良くはないです」。

――高2の体育祭では活躍したんですか?

「大玉送りと玉入れしか出てなくて(笑)、今年もそうなるので、そんなにクラスに貢献できないんですけど、まあ頑張ります」。

――めっちゃ大玉を飛ばそう、とか?

「玉を送るのは意外とテクニックが必要なんですよ。真ん中にいる人はただ屈んで転がすだけで、私はいつもそれなので、何もしていません。ただ玉が通るのを背中で感じているという(笑)」。


――ところで、莉子さんって大阪弁が出ませんね。

「お仕事のときはそうですね。何ででしょう(笑)? 大阪にいるときは普通に出ます。『何でやねん!』とか言ってます(笑)」。

――ボケたりツッコんだりもするんですか?

「ツッコむことが多いですね。周りの友だちにボケが多くて、『それ、ちゃうやろ!』とか結構言います(笑)」。


 


 
 

福本莉子(ふくもと・りこ)

生年月日:2000年11月25日(17歳)
出身地:大阪府
血液型:B型

【CHECK IT】
2016年11月に「第8回『東宝シンデレラ』オーディション」でグランプリを受賞。「NHK高校講座 物理基礎」(NHK Eテレ/水曜14:20~)、大京「住まいも 長生きする国へ。」CMに出演中。公開中の映画「のみとり侍」で映画初出演。アニメ「ひそねとまそたん」(TOKYO MX、BSフジほか)の主題歌シングル「少女はあの空を渡る」が5月30日(水)に発売。6月15日(金)~24日(日)に新国立劇場(中劇場)で、7月4日(水)~5日(木)に大阪メルパルクホールで公演のミュージカル「魔女の宅急便」にキキ役で主演。8月1日(水)公開の映画「センセイ君主」に出演。
詳しい情報は公式HP

 

ミュージカル「魔女の宅急便」

詳しい情報はミュージカル「魔女の宅急便」公式HP
 

 
 
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