PICK UP ACTRESS 原菜乃華

PICK UP ACTRESS 原菜乃華

PHOTO=草刈雅之 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

全編を少女たちの即興芝居で撮影した
映画「無限ファンデーション」に出演

 
 

――今年から高校生になりましたが、中学生の頃と変化はありましたか?

「いろいろなことにチャレンジしてみたいと思って、ジムに通い始めたり、ダンスを習い始めました。ギターも弾けるようになりたくて、教室に申し込みました」。

――ジムに通ったのは、体を鍛えたかったから?

「はい。自分で6キロのランニングをしたり、体幹トレーニングをしてますけど、1人だと限界があるので。ちゃんと曜日と時間が決まったジムに行かないと、継続できるか心配だったんです」。


――勉強のほうは?

「進学コースに通っているので、勉強もある程度やらないと単位が危ういから、頑張ってます」。

――身長はまだ伸びてますか?

「ちょっとだけ伸びてますけど、ほとんど止まりました。今161㎝ですが、あと2㎝は欲しいです」。

――公開される映画「無限ファンデーション」は全シーンを即興芝居で撮ったと謳われてますが、どの程度の即興だったんですか?

「構成台本があっただけで、台詞はまったくありません。その場で起きたことに反応して、自分の言葉で思ったことを言ってました。ほぼ全部が一発撮りで、やり直しはなくて、すごく緊張感のある現場でした」。

――たとえば、菜乃華さんが演じるナノカが演劇部の大会で主役のシンデレラを演じるはずだったのに、映画のオーディションと重なって「下ろさせてください」と言ったときの他の部員との言い合いも、全部即興で?

「そうです。設定だけみんなとすり合わせておいて、全部自分たちの言葉でやりました。事前に『こう言われたら、こう返そう』と考えていても、全然違うふうに来られたりするから、ほとんど役に立ちませんでした」。

――ナノカが「申し訳ないと思ってますけど、自分の目標があるし」と訴えつつ、「シンデレラはどうするの?」と言われると口をつぐんでしまったり、すごくリアルでした。

「私も試写を観てリアルだと思いました。現場では『今ので大丈夫?』みたいなことも結構ありましたけど、神編集でいい感じにまとまってました(笑)」。

――女優さんとしては、そういう即興芝居に面白みも感じました?

「感じましたけど、不安のほうが大きかったです。やったことのないチャレンジだったので」。


――台詞はなくても、ナノカたち登場人物の性格設定はあったんですか?

「そうですね。でも、ナノカの境遇や小さい頃からお芝居をしていて女優になりたいというのは、私と同じでした。撮影に入る前のリハーサルで、監督さんに『こういうことが不安です』と話しに行ったら、『あまり作らないで、菜乃華ちゃんをそのまま出してくれればいいよ』と言ってくださいました」。

――では、ナノカは素の菜乃華さんに近かったと?

「そう思います。お芝居に関しても『自由にやってください』という感じで、かえって難しかったです」。

――未来(南沙良)が描いていた洋服のデザイン画を目にして、衣装スタッフとして演劇部に誘うところはグイグイ行ってましたが、ああいうところも菜乃華さんの中にあるんですか?

「私はあそこまで強引ではないです。ナノカは場を引っかき回す役どころだったので、そこは作らないといけない部分がありました。ナノカは物語を引っ張らないといけないので、受けのお芝居ではなく仕掛けることが多かったです。それを即興でやるのは難しくて、撮影期間中はずっと頭を抱えてました」。

――やっぱり即興はハードルが高かったんですね。

「キャストさんの中には『あまり考えすぎないでやった』という方もいらっしゃって、実際考えても仕方ないんですけど、私は台詞に対する反射神経がそこまで良くないから、考えずにはできなくて……。周りのみんなの助けが大きかったです」。

――未来や演劇部のみんなとのシーンがほとんどでしたね。

「撮影中は合宿形式で、キャストが同じ部屋に泊まっていたんですね。みんなで布団を敷いて真ん中に集まって、ノート片手に明日のシーンについて話し合ったりしました。『こういうことがあって、この事実は知らない』みたいな共通認識をすり合わせて、お芝居や作品以外のことも話したり……。そこまでじっくり共演者と語ったことはなかったので、楽しかったです」。

――友だちの百合(小野花梨)とは、オーディションを受けるのを言わなかったことでケンカになりました。

「私は友だちとケンカしたことがないので、その場で百合に言われたことをダイレクトに受けて、『えっ、どうしよう? 何て返したら……』とリアルに考えて、言葉を発している感じでした」。


 
 

台詞がないから役のことをより深く
掘り下げないとできませんでした

 
 

――逆に「こういう感覚は覚えがある」という場面はありませんでした?

「演劇部のピリピリした雰囲気は『あるな』と思いました。中学時代のクラスで、そういうことは多かったかもしれません」。

――特に女子同士は、ああいうふうになりがち?

「そうかな(笑)。私は全然干渉しないで、『みんなで決めてくれればいいよ』みたいな感じで、客観的に見てましたけど。やっぱりキャストが合宿でいろいろ話して、仲良くなったからこそ、その雰囲気が劇中の演劇部に反映されて、リアルにピリつく空気も出たと思います。即興だから、より伝わったとも感じました」。

――「オーディションかシンデレラか」みたいに2択で迷ったことは、菜乃華さんはないですか?

「ありますね。文化祭とか学校行事は参加したいし、周りからも『やってよ』と言われるんです。中学のときは先生からも『原が入ってくれたら面白くなると思う』と言われました。でも、もしお仕事が入って出られなかったら迷惑をかけちゃうので、休んだとしても誰かに替わってもらえることをやってました。ナノカのようにオーディションかシンデレラかとなったら、私も絶対オーディションを取ると思います」。


――後半でナノカが再び演劇部に話をしに行ったところとか、涙を流す場面もありました。

「あそこは助監督さんに『泣かないで』と言われていたんです。でも、泣いてしまったら『良かったよ』みたいな(笑)。我慢に我慢をして……という涙になりました」。

――あのときのナノカはキツい状況でしたね。

「本当に言い出しにくい雰囲気でした。千明先輩は怖いし(笑)。演じている日高七海さんとは仲良くて、撮影の合間に一緒にかき氷を食べに行ったりしたんです。だからこそ怒っている表情を見ると、本当に傷つけてしまったような罪悪感もリアルに生まれて、お芝居としてはやりやすかったです。私がナノカだったら、あんな虫のいいことは言いませんけど(笑)、仲間に対する想いや一緒に積み上げた時間がなかったら言いに行けないと思うので、過去のことを自分なりに想像してみました」。

――みんなに「おいでよ」と言われて号泣でした。

「あれはリアルにうれしかったんです。即興で本当に思ったことを口にしていたから、泣いたらいけないと思っても泣いてしまいました。お芝居しているようでしていない。カメラが回っているところで素でいる。不思議な感覚でした」。

――菜乃華さんは以前から泣き芝居に定評がありましたが、普段も泣くことは多いんですか?

「泣く状況に置かれることはあまりないですけど、映画を観ると、いつも泣いちゃいます(笑)。『グリーンブック』は泣かせるようなシーンはあまりなかったのに、すごく温かい気持ちになって、じんわり涙が出てきました。『こういうふうに泣けるのはいいな』と思いました」。


――「無限ファンデーション」では、未来とナノカが自転車の2人乗りで畑の中を走る引きのシーンも、印象的でした。

「あのシーンでクランクアップだったんです。ずっといろいろ考えて『どうしよう?』と思っていた撮影がやっと終わる達成感があって、すごくスッキリしました。ただ、沙良ちゃんの運転がグラグラして危なくて、『大丈夫?』と言ってました(笑)」。

――即興芝居で映画を1本撮って、改めて思ったことはありました?

「普段すごく台詞に助けられていたんだと思いました。台詞があると『こういう子なんだ』とわかるのが、ないと『どんな気持ちでここにいるんだろう? どんな言葉が出るんだろう?』と、役のことをより深く奥の奥まで掘り下げないといけない。だから台詞があるときでも、そういう作業をちゃんとするのが大事だと、改めて気づかされました」。

――撮影は去年の夏だったそうですが、今年の夏休みはどう過ごしていますか?

「友だちとプールに行く約束をして、制服ディズニーもする予定です。演技レッスンやトレーニングや勉強もして、暇な日がないようにしています。去年はずっとダラダラしていたので(笑)、今年はちゃんと有意義な時間を過ごそうと思います」。

――今ハマってることはありますか?

「お化粧が好きで、流行りのメイクを自分で練習してます」。

――いいファンデーションも買って(笑)?

「そうですね(笑)。いろいろな化粧品を買って自分に合うか試してます。最近はお化粧品を見ているときが一番楽しいかもしれません」。


――秋には楽しみなことはありますか?

「私は四季で秋が一番好きなんです。過ごしやすくて日焼けを気にしなくてよくなるので、かわいいお洋服を着たいです。あとは食欲の秋なので、お肉を食べに行きたい。柔らかいハラミが特に好きなので、おいしいお肉を食べられたら幸せ。それは秋に限りませんけど(笑)」。

 
 


 
 

原菜乃華(はら・なのか)

生年月日:2003年8月26日(15歳)
出身地:東京都
血液型:A型

 
【CHECK IT】
子役としてデビューし、映画「地獄でなぜ悪い」(園子温監督)でヒロインの幼少期を演じて注目される。主な出演作は、ドラマ「夫のカノジョ」(TBS系)、「ビンタ!~弁護士事務員ミノワが愛で解決します~」(読売テレビ・日本テレビ系)、「朝が来る」(東海テレビ・フジテレビ系)、「二つの祖国」(テレビ東京系)、映画「ピラメキ子役恋ものがたり~子役に憧れるすべての親子のために~」、「3月のライオン」、「はらはらなのか。」など。映画「無限ファンデーション」は8月24日(土)よりK’s cinemaほか全国順次公開。
詳しい情報は公式HPへ

 
 

「無限ファンデーション」

詳しい情報は「無限ファンデーション」 公式サイトへ
 
 

 
 

 
 

 
 
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