PICK UP ACTRESS 桜田ひより

PICK UP ACTRESS 桜田ひより

PHOTO=草刈雅之 HAIR&MAKE=浦上祐子
INTERVIEW=斉藤貴志

昨年好評を博した舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」が今年も8月3日から再演される。戦時中の物語に女学生役で出演する若手女優4人をリレー形式でインタビュー。トップバッターはドラマ「あなたには帰る家がある」に出演中の桜田ひよりが登場。

 
 

「あなたには帰る家がある」に出演中
夏に舞台「大きな虹のあとで」の再演も

 
 

――「あなたには帰る家がある」で演じている佐藤麗奈は、ひよりさんがよく演じる反抗期の女の子ではないので、気が楽な面もありますか?

「いえ、麗奈ちゃんは完璧な子で、勉強もスポーツもできる、家族のことが大好き……と皆さんの理想が詰まっている感じなので、逆に難しいですね」。

――確かに世間のお父さん、お母さんからしたら、理想の娘でしょうね。

「私はあんなに完璧にはできないと思います(笑)。だから、『こういう友だちがいたらいいな』という目線から麗奈ちゃんを捉えて、外堀を埋めていく感じで、憧れの友だちのイメージに寄せていくように演じています」。

――ひよりさん自身の中にあるものを広げるという感じではないと。

「麗奈ちゃんは私と違うタイプで、友だちにたとえているから近い存在ではあるんですけど、自分に絶対ないものをたくさん持っている女の子です」。

――「自分ならこういうことはしない」というような麗奈の行動はありました?

「そういうのはないです。ただ、自分がやることを、もっと強くしてやっている感じがします」。


――悩んでいるっぽいお母さんをさり気なく励ますところとか?

「お母さんと話しているときの感じは、自分と近いです。友だちのように接しているのは、まったく同じような気がしました」。

――前半では麗奈の両親ら大人たちの間でいろいろありつつ、何も知らない麗奈目線だと楽しそうな場面が多かったですね。キャンプでバーベキューをしたり、動物園に行ったり……。

「すごく楽しかったです。キャンプのときは慎吾くん役の(萩原)利久くんと、合間の時間に川で本当に魚釣りをしました。私も魚は釣れたんですけど、岩に引っ掛かっちゃって逃がしちゃったので残念でした(笑)」。

――家族旅行で動物園に行ったシーンでは、アルパカと触れ合ったりしてました。

「すごくモフモフしてました。動物園は学校の遠足で行きましたけど、家族ではあまり行ったことがないんです。動物は大好きなので、ワーッと触っていました。ダチョウがたくさんいて、すごく迫力がありました」。

――2話に陸上部の大会で走るシーンがありましたが、ひよりさんは普段からジョギングをしているんですよね?

「はい。ただ、自分のいつもの走り方と違う中距離走の走り方があって、事前に先生に指導していただきました。腕をまっすぐ振るとか、地面を蹴るイメージとか。1500m走なので体力を温存しながら、抜くときはちゃんとスピードを上げる。抜かしたらある程度距離を取ってから、またスピードを緩める。難しかったですが、精いっぱい頑張りました!」。

――陸上のドラマではなくても、本格的に取り組んだんですね。

「本番でも意外と距離を走った感じがします。しかも周りは全員、陸上経験者。それまで1人で練習していて、本番で『じゃあ、走ろう』となったら、皆さん走り出しから、思ったより速かったんです(笑)。ジョギングというより、私にはものすごいスピードで走る感覚でした」。


――何テイクか撮って、OKが出たらヘトヘト?

「そうですね。帰りの電車で脚がプルプルしてました(笑)。筋肉が頑張ってくれました」。

――そんな麗奈も、6話では修羅場に巻き込まれて……。

「結構な修羅場になってましたね(笑)。麗奈ちゃんは受け身で、最初は何を言われたか全然わからない感じで、ビックリして混乱してましたけど、皆さんは麗奈ちゃんを見て『かわいそう……』と思ったかもしれませんね」。

――ひよりさんのパニックになった演技がリアルで、痛々しさを感じました。麗奈は中1の役ですが、高1になったひよりさんが意識したことは?

「自分の中1の頃を思い出してやってます。今よりもっと元気で、友だちとキャピキャピしていたイメージです」。

――ひよりさん自身は今は落ち着いてきたと?

「高校生になって、友だちと会う機会が減ったので少し落ち着きました。中学のときは毎日のように友だちと遊んでましたけど、みんな部活に入って、会うのも厳しくなってきちゃいました」。

――麗奈が慎吾と初めて会って「カッコイイ!」とお母さんに言ってはしゃいでいたところは、特に中1感が出てました。

「そうですね。キャピキャピしていて、自分で観ても『中1っぽいな』と思いました(笑)。テンションが高いというより、心の持ち方として何に対しても興味が湧く時期だと思うので、そこら辺を強めた感じでした」。

――気になる男の子の話をお母さんにする子なんだ、とも思いました。

「あっ、確かに。それだけ仲が良い家庭なんだと思います」。

――母親の真弓役の中谷美紀さんとは、実際に現場で仲良くしているそうですね。

「私に人見知りなところがあるので、中谷さんのほうから話し掛けてくださいます。シーンの合間にいろいろお話して、『時代劇での言葉とか物の持ち方とかは全然違うから覚えておくと便利だよ』って豆知識を教えてくれたりします」。


――共演は初めてでしたっけ?

「初めてです。知的なところは『JIN‐仁‐』で観ていたイメージ通りでした。現場を中心になって盛り上げてくれるところも想像通りで、すごくやさしい方です」。

――演技でも学ぶところはありますか?

「真弓さんは元気で明るくて、猪突猛進なのが見ていてすぐわかりますし、表情の演技もすごく工夫されています。毎回とても勉強になります」。

――あのドラマは15歳のイチ視聴者としては、どう思いますか?

「最初はもっとドロドロしているのかと思いましたが、中谷さんや玉木(宏)さんの表情がコミカルだったりするので、気軽に観ることができます。お母さんと『こういうところは怖いね』とか言いながら観ています」。

――自分の家庭の良さを改めて感じたりも?

「そこまで深く考えて観ているわけではないですけど、うちではごはんはなるべくみんなで食べるようにしています。小さい頃からずっとそうで、私を待ってもらうこともあるし、本当に幸せだなと思います」。

――ドラマの麗奈のほうは、後半にいろいろあるんですかね?

「私たちも先のことは全然わかりません。修羅場のシーンでお父さんたちのことが全部わかって、麗奈ちゃんは心が折れちゃいそうな感じでしたけど、もし私だったら『なんてことをしてくれたの!』って、怒りのほうに行っちゃう気がします。両親を『なんで!』って問い詰めちゃいそう(笑)」。

 
 

公演の前にカラオケで歌って
テンションを上げて行きました

 
 

――8月には舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」が再演されます。去年はひよりさんにとって初めての舞台でした。

「そうですね。“カミシモ”とか“ハケる”とか用語が難しくて、照明によって立ち位置を本番前日に確認しないといけなかったり、初めての経験でオロオロしてました(笑)」。

――演技的にも映像との違いはありました?

「生のお芝居なので、絶対に噛んではいけないところが違いますね。でも、いつも同じところで噛んじゃって、千秋楽までどうしても直せなかったのが悔しかったです」。

――「ここは気をつけよう」と意識すると、逆に間違えることはあるようですね。

「『考えないようにしなくちゃ』と思っても噛んじゃったので、今年は改善したいです」。

――発声も舞台だと違うのでは?

「はい。去年は女学生チームで、公演の本番前にカラオケで1時間、発声練習をしたり、好きな曲を歌って、テンションを上げてから行ってました。ただ、みんな途中からノドが疲れてきちゃってリタイアして、最後には私と(喜多)乃愛ちゃんだけがカラオケに行ってました(笑)」。


――ちなみに、どんな曲を歌っていたんですか?

「劇中でもかかっていた家入レオさんの『僕たちの未来』を、みんなで歌っていました」。

――お客さんの前で生でお芝居をするのは、どんな感覚でした?

「後半に四兄弟が特攻を命じられて、話がどんどん進んでいく中で、お客さんが泣いているのを舞台裏で見ていて、『よし!』となっていました」。

――緊張はしませんでした?

「なかったです。ただ、最初のお茶屋のシーンでお客さんと絡むところで反応を見て、『今日は笑ってくれるかな?』というのは舞台裏で話してました」。

――今年は去年より余裕を持って臨めそうですか?

「メンバーが変わるので、始まってみないと、どういう感じになるのかわかりません。私は同じ緑の役ですけど、一番絡む麻樹役が(矢作)穂香ちゃんになるので、『どう来るんだろう?』『どういうふうにしたら動いてくれるかな?』ってすごく考えますし、楽しみでもありますね」。

――緑も去年と違う面を出そうと?

「それも相手次第で変わってくるので、自分だけではできないと思います。そこも頑張らないといけない部分ですね」。

――基本的には、緑はムードメーカーの盛り上げ役です。

「そうですね。お話を回す役でもあって、私のスピード感にみんなが乗る形なので、気を引き締めていきたいです」。

――普段、友だちの中ではそういうポジションですか?

「私は波に乗るほうですね(笑)」。


――ひよりさんは演技力を高く評価されていて、「祈りの幕が下りる時」では阿部寛さんたちにも絶賛されました。そういうのは自信になります?

「なりますね。観た方にもそう言ってもらえると『もっと頑張ろう』と思います」。

――いつも心に残るひよりさんのお芝居は、すごく苦心して出来上がったものなんですか?

「いえ、ナチュラルにやってます。ヘンに力みすぎちゃうと、おかしくなってしまうので。意識しないで、リラックスしてやるようにしています」。

――話は変わりますが、4月から高校生になったんですよね。

「まだ自分が高校生になった感じが全然しません(笑)。高校生っぽいことは何もしてないです」。

――青春を感じることは?

「ないですね(笑)」。

――即答しちゃうのも寂しくないですか(笑)?

「本当にないので(笑)。同年代の方と一緒になることも少なくて。でも、『咲-Saki-』のときはちょっと上の方たちと青春映画をやれましたし、共演者同士の強い絆があるので寂しくないです」。

――今年の夏休みも舞台に全力投球ですか?

「舞台が中心です。でも、『みんなで花火をしたいね』とか話しているので、そこで青春できるんじゃないかと、期待してます(笑)」。


 


 
 

桜田ひより(さくらだ・ひより)

生年月日:2002年12月19日(15歳)
出身地:千葉県
血液型:A型

【CHECK IT】
小学6年生のときにドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)に出演して注目されて、「ワイルド・ヒーローズ」(日本テレビ系)でヒロインを演じる。他の主な出演作はドラマ「希望ヶ丘の人びと」(WOWOW)、「ホクサイと飯さえあれば」(MBS・TBS系 ほか)、「犯罪症候群」(東海テレビ・フジテレビ系)、映画「にがくてあまい」、「東京喰種 トーキョーグール」、「咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A」、「祈りの幕が下りる時」など。ドラマ「あなたには帰る家がある」(TBS系/金曜22:00~)に出演中。8月3日(金)~8月7日(火)にシアターサンモールで上演される舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」に出演。
詳しい情報は公式HP
 

「あなたには帰る家がある」

詳しい情報は「あなたには帰る家がある」公式HP
 

 

 
 

舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」

8月3日(金)~8月7日(火)シアターサンモール
出演:入江甚儀、市川知宏、上杉柊平、瀬戸利樹、桜田ひより、矢作穂香、山賀琴子、喜多乃愛ほか
詳しい情報は公式HP
 
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