PICK UP IDOL X21

PICK UP IDOL X21

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志


 
 

新曲はメンバーで歌詞の原案も
ありのままの不安や葛藤を歌う

 
 
――新曲「鏡の中のパラレルガール」はメンバーで歌詞の原案を出したそうですが、具体的にはどういう形で取り組んだんですか?

小澤「最初はみんなで集まって『どういう楽曲にするか?』『どんな衣裳がいいか?』と話す機会をいただけて。そこから『シングルも9枚目だし、メンバーで歌詞の原案を考えようか?』となりました。同世代の人たちは進路や人間関係で悩んだりすると思いますけど、私たちにもそういう葛藤はあって、みんなで話しました」。

籠谷「『将来に不安がある』とか、素直に発表して」。

田中「12人が1人ずつ言っていく感じで」。

――4人はその場で、どんなことを話したんですか?

小澤「やっぱり“焦り”や“不安”というキーワードは多く出ました」。

白鳥「私はみんなの話を一歩引いて聴いていて、『それは私も思う』とか共感していました」。

籠谷「私は来年高3で進路について考えると、X21を続けていくのか、個人で頑張っていくのか、一般の人に戻るのか、道がいっぱいあるなかで、『どう行ったらいいか不安がある』ってボンと言いました」。

――何気に重い話ですね。

籠谷「自分がたくさんのことにチャレンジしたい性格で、選べないくらい道があって。それは幸せなことなんでしょうけど、『不安があるんだ』と言ったら、『私もそう』と共感してくれる子が多くて」。

白鳥「確かに私たちはいろいろ活動させてもらって、グループでも個人でもできることがたくさんある分、選べる幸せと難しさがありますね」。

田中「最初は“葛藤”とか“不安”とか“悔しさ”とかマイナスな話が多かったんですけど、歌にするならプラスのことも入れたいじゃないですか(笑)。だから“未来を目指して”とか、前向きなことも入れました」。

――傍からはX21の活動も、まあ順調には見えますが。

白鳥「そう見られているからこそ、みんなのオフのときの感情を一回、ありのまま出してみようと。今までは応援ソングや明るい曲が多かったので」。

――皆さんの原案は出来上がった歌詞に反映されました?

籠谷「取り入れてもらえて、私たちの想いが詰まった歌詞になったと思います。私はAメロを歌わせてもらっていて、『どんな自分だったら満たされるの?』というところがグサッと刺さりました。『籠谷さくらはどんな人間なのか?』『どうやったら気持ちが満たされるのか?』そういう不安に共感したので、歌えて良かったです」。

――“どんな人間?”ということだと、さくらさんは元気で明るいキャラクターが定着していません?

籠谷「そう思われてうれしいですけど、『そろそろちゃんと考えなきゃ』と焦り始めていて。若いから『元気ーっ!!』みたいな感じでいいですけど、年も年なので(笑)」。

白鳥「まだまだ(笑)」。

田中「10代でしょう?」。

籠谷「でも、『どんなキャラで行くのがいいのか? 普段のままの籠谷だったら全然面白くないし……』とか思って、もうわからないですね(笑)。わからないから面白い、というのもありますけど」。

小澤「私はサビの『どっちが私なの? はやく教えて!』の部分が結構来ます。きらびやかな“芸能界にいる私”と“普段の私”でスイッチガールと言われるので。モデルやX21のお仕事は『明るく楽しく、みんなに何かを届けなきゃ』という想いでやっていて、どうしても力が入って。自分じゃないような気がしてしまうことがあるんです。普段は普段で『私、こんなにボヤッとしていていいのかな?』って、芸能の世界にいる自分と比べてしまったり。『本当の私はどっちなんだろう?』と思うのは共感できました」。

――奈々花さんも華やかなイメージがありますけど。

小澤「普段の私なんか、新潟から来た田舎っ子ですから(笑)。逆に、都会の人のキラキラした姿にビックリしました。『自分は普通の人』という思いはありますね。私自身、芸能界の人たちは何の悩みもなく心から楽しんで幸せなのかと思っていましたけど、実際にやってみると本当に大変。皆さんに見えない陰の部分があるのを感じます」。

――朝5時に起きたり?

小澤「早起きもするし、スタイルを見られるので食事制限もしないといけない。この曲を聴く方もきっと『芸能界はキラキラしていいよね』と思っているでしょうけど、『私たちだってこんな感情を抱いているよ』と、スイッチガールだから届けられると思っています」。

田中「私も自分が歌うパートで、雰囲気がガラッと変わるところがあって。『大丈夫…すべてはきっと繋がっているから』に共感しました。私、結構ネガティブに考えることが多くて。でも、その歌詞には『前向きに頑張ったら何でも成功する』という気持ちが込められているようで、好きですね」。

――珠里さんも家に帰って落ち込んでいることが?

田中「短時間しかヘコみませんけど(笑)、ヘコむときはすごくヘコんじゃいます。うまく行かないことが続いたりすると」。

籠谷「気持ち的に来るよね。でも私は、寝たら忘れちゃう」。

田中「私はお風呂で歌ったら、すぐ忘れます」。

籠谷「あっ、そうなんだ。寝なくていいんだ(笑)」。

白鳥「私は気持ちそのままという歌詞はあまりなくて。ちょっと内に入る感じの曲なので、自分のなかのそういう部分を引っ張り出して歌うようにしています」。

――特にアイドルとしては「笑顔に着替える」感覚もありますか?

籠谷「私、松浦亜弥さんが大好きなんです。同じ姫路出身で、笑顔が印象的で。アイドルは笑顔をみんなに届けるイメージが、小さい頃からありました。だから『私も笑顔で頑張ろう』とずっと思っていましたけど、この『鏡の中のパラレルガール』で、ふとクールな素の表情を見せると、またギャップがあっていいかなと。松浦亜弥さんの『LOVE涙色』でもシューンとした顔があって、『普段と違うあややが見られた!』と、さらにファンになったので」。

小澤「私は最近、ひとつ気づいたことがあって。ずっとチアダンスをやっていて笑顔を作ってきたから、アイドルを始めた頃も『とにかく笑顔』と思っていました。そうすると力が入って、ナチュラルでなかった気がしますけど、ファンの方に『笑顔がすごく自然になってきた』と言われたんです。だから、ずっと笑顔を作らなくてもいいと思いました。自然な子って、見ていて気持ち良いじゃないですか。『今のは本当の感情なんだな』って。そういうのを最近は心掛けています」。

――今まで他のメンバーが悩んでいるのに気づくことはありました?

田中「個人で悩むというより、グループ全体で悩んでいたかな? 『これからのX21をどうしていこう?』とか『近々ある定期ライブをどうしよう?』とか」。

籠谷「誰か1人が『ウッ』となることはないです。そういうところはあまり出さないよね? だからこそ、歌詞の原案の会議で『みんな、こんなことで悩んでいたんだ』となって」。

田中「そこで初めて知ったね」。

籠谷「『あっ、一緒!』みたいな。それでグループがさらにまとまったかな。みんな強いのかと思ったら、案外弱い部分もあったり。『私だけじゃない。良かった』という」。

小澤「私はさくらには絶対、陰があると思ってましたけど(笑)」。

籠谷「怖~い。裏があるみたいじゃない(笑)」。

小澤「そういう悪いことじゃなくて、人が見えないところでいろいろやっているのは、結構わかりました」。

籠谷「薄々バレていたんですね。キヒッ(笑)」。

――レコーディングやMV撮影もいつもと違う気持ちで臨みました?

田中「笑顔は控えめにした感じです。でも、自分たちの気持ちを歌っているので。一番入り込めました」。

白鳥「撮影でカメラが回ってないときは、普通にワイワイしていましたけど。曲がかかったら、みんな変わって」。
 
 

個人の仕事が増えたのはうれしいけど
来年はメンバー全員集まるイベントも

 
 
――2016年も残り少なくなりましが、振り返ってパッと思い出すのはどんなことでしょう?

白鳥「定期ライブが始まりました。2nd seasonは10月、11月、12月と3ヵ月連続でやらせていただいて、10月はハロウィン、11月は学園祭、12月はクリスマスとテーマを決めて。何をやるか、みんなで話し合いました」。

籠谷「挑戦することが多かったね、定期ライブは」。

田中「いつもは12人の大人数で出るのが、2人ずつ出るコーナーを作ったり」。

白鳥「そこは歌でなくても、2人が自由に使える時間にして」。

田中「私は(山木)コハルとギターの弾き語りをしました。大原櫻子さんの『ちっぽけな愛のうた』を2週間で練習して、毎日ギターに触って、指の皮がめくれたりしながら」。

白鳥「すごくカッコ良かったです」。

小澤「泣きました」。

田中「奈々花がリハーサルのときとか聴いてくれて、めっちゃ泣いてくれて、本当にうれしかったです」。

小澤「伝わるものがあってジーンときました」。

籠谷「私は初めて演技のお仕事をしました。『天使のいる図書館』という映画で。演技レッスンを4年ぐらいやっていて、1回も演技の仕事はしたことがなかったんですけど、レッスンとは全然違うと思いました。現場の雰囲気とか共演者の方の気持ちとか、すごく勉強になりました」。

――現場で戸惑ったこともありました?

籠谷「最初『自分はどこにいればいいんだろう?』と思ってフラフラしていたら、主演の小芝風花ちゃんが『ここに座ろうよ』って話し掛けてくれたり。監督さんとも仲良くさせてもらいました。初めて教科書みたいな台本ももらって」。

――教科書みたいな、って?

籠谷「いや、普通の台本ですけど、レッスンではただのプリントだったので。きれいに製本された台本をもらうのが夢で、もらったときは自分の名前と役のところにピンクのペンで線を引いて、抱いて寝ました(笑)」。

田中「グシャグシャにならなかった?」。

籠谷「朝起きたら横にありましたけど(笑)、それぐらいうれしかったんです。またそんな台本をもらえるように、頑張っていきたいと思いました」。

白鳥「私も『仰げば尊し』で初めて連続ドラマに出演させていただいて、X21で活動しているときと違う緊張感がありました。フルートもイチから練習して、撮影でも本当に吹いて。すごく楽しかったし、勉強になることも多くて、私ももっともっとお芝居に触れたいと思いました」。

小澤「個人の活動だと、私は『東京ガールズコレクション』に出演させていただきました。新潟にいた頃から知っていて『絶対に出たい!』と思っていて。ランウェイを歩かせていただいたときは、もう本当に緊張しました。でも実際、一瞬じゃないですか。何を考えていたのか覚えてませんけど、気持ちは高ぶっていて。あとで映像を観たら笑顔で、すごく楽しそうでした」。

籠谷「めっちゃカッコ良かった! 歩き方が素晴らしかった! 私たちはライブがあって行けなかったけど、動画が送られてきて、『わーっ、奈々花だー!』と言いながら観ました」。

小澤「えっ、動画観たの?」。

籠谷「みんなに送られてきたから。X21とは違う、モデル・小澤奈々花が出ていました」。

――年末年始はそれぞれ、恒例の過ごし方とかあるんですか?

白鳥「私は二年参りを生まれてから欠かさずしています。除夜の鐘が鳴っているとき、お参りに行くんです。で、帰ってきたら年越しそばを食べて、寝るという」。

籠谷「私は生まれてからずっと、九州のおじいちゃん、おばあちゃんのところに行って、大晦日のお昼に、みんなで外でバーベキューをします」。

――大晦日にバーベキューを?

籠谷「珍しいですか? 私はずっと当たり前だと思ってました(笑)。お肉を焼いて、自分でもおにぎりを握って、夜は年越しそばを食べて、お正月はおせちを食べます」。

田中「私は京都に帰りますけど、親戚やいとこがみんな集まって、百人一首をするんです」。

小澤「おーっ!」。

籠谷「さすが京都、って感じ」。

田中「部屋に入れないくらいの大人数で、全然取れないし、取る人はいっぱい取るし。百人一首って長いじゃないですか。でも1回終わったら、2回戦、3回戦……決勝と勝ち抜きでやっています」。

小澤「うちはそういう恒例なのはないです」。

白鳥「お正月に新潟だけで食べるのがあるよね?」。

小澤「ああ、のっぺ? ツイッターに上げたら、みんな『なに? なに?』って感じでした。新潟の煮物ですけど、煮物は普通温めるじゃないですか。そこを冷たくするんです」。

白鳥「茹でたイクラを」。

籠谷「詳しいね(笑)」。

白鳥「『何だ、これ?』と思って調べたの」。

籠谷「あと奈々花ちゃん、大晦日は12時になっても起きてる?」。

白鳥「確かに」。

小澤「起きてるよ。今年もおめでとうメールを送ったし」。

籠谷「良かった。いつも規則正しい生活で早く寝るイメージがあるから、大晦日も寝てるのかと思った(笑)」。

――いつもは12時ごろにメールしても返ってこないとか?

白鳥「絶対返ってこないよね(笑)」。

籠谷「勉強か何かすることがあったら起きてるんでしょうけど、何もないときは寝ているのかな?」。

小澤「大晦日は起きてます。ずっと『紅白(歌合戦)』を観つつ」。

――初詣も行くんですか?

籠谷「行きます! おみくじを大吉が出るまで引きます(笑)」。

小澤「それは良くないんだよ」。

籠谷「いいんだよ。私が大吉を見たいんだから(笑)」。

田中「こういう人が100人に1人ぐらいいるね(笑)」。

籠谷「なかなか大吉が出なくて、めっちゃいろいろな神社を回るときもあります(笑)」。

――そういう初詣で神様にお願いしたい、来年の希望というと?

白鳥「X21では今年はみんな個人の活動をさせてもらって、うれいしいことですけど、グループのイベントでは欠席者も出ちゃったり。来年は数は少なくても、全員で出られるイベントをやりたいですね。個人としては、やっぱりドラマとか映画とかいろいろ挑戦していきたいです」。

籠谷「来年もチャレンジは大事にしたいと思います。それがなくなったら何もできなくなるので。私は明るく元気で何もかも全力ということで、どんなお仕事でも頑張っていけたら」。

――最初に自分のキャラに対する葛藤の話もありましたが、結局は元気路線で行くと。

籠谷「やっぱり芸能界のお仕事は好きなので、来年も楽しんでいきたいです」。

田中「X21としては次のシングルが出せたら10枚目だし、アルバムも出して、ファンの方と笑っていたいですね。個人では私も今年ドラマに出させていただいて楽しかったので、これからも挑戦していきたいです」。

小澤「X21は今年、定期ライブをやらせてもらいましたけど、実はワンマンをやってないんです。それがちょっと心残りで。メンバーも入れ替わって新しいX21になったので、12人や21人全員での大きなイベントを来年こそはやりたいですね」。

――会場はどこにしましょうか?

小澤「前にZepp DiverCity(TOKYO)でやったから、それ以上のところに行きたいですけど、またZeppでもいいかな。もっともっとお客さんを集めて、入り切れないぐらいにしたいので」。

籠谷「満員の光景を見てみたいですね」。

小澤「それを目指したいです」。
 
 

 

X 21(えっくすにじゅういち)

米倉涼子、上戸彩、武井咲らを輩出した「全日本国民的美少女コンテスト」の第13回大会のファイナリストにより、2013年1月に結成。2014年3月19日に「明日への卒業」でデビュー。2016年4月に第14回大会のファイナリストが加わり、現在のメンバーは21人。シングルはCD選抜12人で歌う。2016年は「目指せ!『国民的ソング』」を掲げ、小室哲哉、松井五郎・後藤次利が提供したシングルをリリース。
 
【CHECK IT】
9thシングル「鏡の中のパラレルガール」が12月21日(水)に発売。エイベックスの数々の作品を生み出してきたtearbridge productionの作家チーム連合が作詞・作曲・編曲。「オスカル!はなきんリサーチ」(テレビ朝日系/金曜25:20~)、「きみだけTV」(TOKYO MX/月曜28:00~ほか全国27局ネット)に出演中。
詳しい情報はX 21公式サイトへ
 
 

(CD+DVD) ¥2,052(税込)

 

(CD) ¥1,350(税込)

 

(CD+CD EXTRA・音源パーツデータ) ¥1,000(税込)

 

(CD+CD EXTRA・画像パーツデータ) ¥1,000(税込)

 
 

 

 

小澤奈々花(おざわ・ななか)

生年月日:1999年5月 27日(17歳)
出身地:新潟県
血液型:AB型
 
 

 

 

田中珠里(たなか・しゅり)

生年月日:1998年12月14日(18歳)
出身地:京都府
血液型:AB型
 
 

 

 

白鳥羽純(しらとり・はすみ)

生年月日:1999年3月10日(17歳)
出身地:神奈川県
血液型:O型
 
 

 

 

籠谷さくら(こもりや・さくら)

生年月日:1999年8月22日(17歳)
出身地:兵庫県
血液型:A型
 
 
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